日本看護協会は日本看護学会を運営しています。日本看護学会は、看護研究の振興に務めることを第一の目的として運営されています。そこで、近年唱えられていることが看護研究における倫理指針についてです。

看護研究における倫理指針となると、とても難しいイメージですね。分かりやすく説明すると、以下の三点が基本理念とされています。

1.看護師が看護ケアを受ける者へ対して行う研究の特徴について
看護師が取り組む研究の対象者としては、医療施設などの入院患者を対象に行われることが多いです。そこで、看護研究では対象となる人の生命や健康、そしてプライベートを守ることが必要となります。そうした一般的倫理に加え、研究の対象者となる者が脆弱性を有することへの倫理的配慮が求められます。

2.研究を行う看護師に求められる基本姿勢について
看護研究は研究の対象となる者が存在しないと成し得ることができません。そこで、研究対象となる看護ケアを受ける人の協力を得ること、そしてその人への敬意が求められます。看護ケアを受ける人に対して、不必要な研究による負担を課してはならないことへの配慮が必要です。

3.看護ケア対象者への倫理的配慮について
優先することは研究の遂行ではなく、看護ケアの提供であることが指針に取り上げられています。看護ケアがおろそかになる事態を招いていはいけません。また、研究への協力を依頼する際には、患者本人の意思の尊重、そして同意が求められます。研究対象の人の権利が擁護されるよう努めなければなりません。

この様な看護研究における倫理指針を元に、多くの看護研究への取り組みが行われています。