看護研究の質的研究とは?

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看護研究の方法として「質的研究」があります。質的研究とはいわゆる「症例研究」からさらに上の位置づけとして論理的な根拠を考察したものです。その歴史は観察研究や面接研究として始まり、患者を疾患や、環境、社会的背景を含め全人的な対象としてみることで、より深く理解し、対象者のニーズにあった質の高い看護提供を行うための研究です。

わかりやすく表現すると看護の「質」向上の為の研究となります。

 

看護研究としての質的研究は、世界的に注目されながらもその基準があいまいで統一的な考え方がありません。個別性の高い問題であるため、日々の看護においては有効ではあっても、方法論や理論的な背景が乏しくデーターの「科学的分析」が困難となります。その点では質的研究に対しては批判的な意見もあります。

 

また、分析によっては単なる「症例発表」としての内容に終わる可能性もありうるため、「何のために」という目的や研究デザイン、研究計画書を作成し、方向性がぶれないように取り組みたい内容です。日々行われるカンファレンスと同じ結果では、多大な時間を要して研究に取り組む意味が薄れてしまいます。

 

質的研究は患者の内面に関わる内容も多いため「言語的・非言語的」データーが多くなります。このデーターを分析する際に研究者の主観を入れないようにしましょう。あくまで客観的に分析を行うことが大切です。しかしながら、頭では理解していても、データーの収集、分析方法に「正解」がないため、実際には思っているよりも難しいと感じます。