看護研究のテーマの決め方

 看護研究で一番重要なのがテーマの決定です。看護学においては、わりとどんなテーマでも 研究になりうるという利点があります。看護研究のテーマは大きく二つに分かれます。看護の エビデンスを明らかにする研究と、病棟の問題を解決する調査報告や実践報告です。 よく聞かれることですが「何をテーマにしてよいか分からない」「何を研究したらよいのか分か らない」ということです。確かに今までいろいろな研究がされ発表されてきています。

 

 例えば、 「業務の中で気になる問題」「最近困ったこと」「自分はどんな看護がしたいのか」「担当した患 者さんとの関わりで難しいと感じたこと」また、移動や転職を経験した方であれば「前のところ ではこうだったけどここでは違う...その違いは何なのだろう」そう考えるとテーマの元なる内容 はいろいろあるのが分かります。 次にこの内容が看護師が扱えるテーマかどうか、研究に適しているかどうかを確認します。 確認のポイントは3つです。以下にあげますので参考にしてみてください。

 

  1.  テーマの大きさは適当か 大きすぎるテーマは不向きです。解決に何年もかかり、するべきことの方向性があやふ やになる可能性があります。
  2. テーマの内容は適切か 看護師が扱うべき研究内容でしょうか?看護師の役割は、日常生活の援助と診療の補 助です。時折、診断や治療に関わるテーマを選択する看護師がいますが、これは医師の 領域であり、看護師の領域ではありません。
  3. 他の方法で問題解決できる課題ではないか すべてのテーマが、研究でしか解決できないものではありません。本で調べれば解決で きるテーマや専門家に聞けば明らかになるテーマ、行動することで解決できそうなテーマ は除外します。そうやってふるいにかけ残ったテーマのうち、自分たちが「いちばんやっ てみたい」と思うものを研究のテーマにしましょう。

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